※この記事は
「episode“+α”」の続きです
「スペースアルファよ、よろこぶがいい…地球人どもは降伏を拒否したぞ。これより我々は地球人絶滅を実行に移す。まずは奴らに対する見せしめとして、お前をここで処刑する」
(…そうか…私、死ぬんだ…)
地球を守りきれなかったことに深い哀しみと絶望を感じながらスペースアルファの意識は薄れていった。
「アルファ、スペースアルファ、あきらめてはいけません。戦うのです」
(誰?)
(オメガ様…無理だよ。私、負けちゃったんだ…死んじゃったんだもの)
「アルファ、まだあなたは死んではいません。再び立ち上がり悪と戦うのです。あなたが守らなければこの地球は…」
(守りたいよ!でも…無理だよ。私ひとりだけじゃ…ひとりの力だけじゃ…)
「ひとりではありません」
(え?)
「貴女には私たちの…スペースシスターズ全員の願いが、そして力が宿っているのです。さぁ、目覚めなさい、そして戦うのです。みんなのために」
(ちから…?)
「まずは、私が力を貸そう…」
「スペースアルファ、死ねぇ!」
と、その時、十字架に張り付けにされたスペースアルファの身体がまぶしい光に包まれた。
「な…何だ!」
光は十字架を粉々に吹き飛ばした。しかも光の中でスペースアルファの全身の傷が、みるみるうちに元に戻っていく。
「ぐわぁっ!なんだこれはっ」
「これが…力。スペースシスターズの力!」
スペースアルファは完全に復活した。
「この死に損ないがぁーっ!」
光が消え、着地したスペースアルファに間髪入れず攻撃を加えようとする星人。だが…
「はっ!」
「何ぃっ!」
星人の刃をすばやく受け止めるスペースアルファ。
「くっ…気に入らんな、お前は死にかけていたはず、どうやって生き返った」
「スペースビーム・ヒーリング」
「何?」
「そしてこれが…スペースビーム・フリーズ!」
「な…なんだと!」
スペースアルファが力を込めると、星人の刀が右腕ごと凍り付いた。
「更に、スペースビーム・ハリケーン!」
「ぐわわわぁぁぁーっ」
「くうっ!…う、腕がっ…」
「グエエエエァ!」
スペースビーム・ハリケーンに吹き飛ばされ大ダメージをうけた星人たち。即座に出現した怪獣がスペースアルファに強力な怪光線を浴びせかける。
「スペースビーム・リフレクト!」
「グェッ? グギャャャャァァァァァァァァァァーッ!」
あらゆる攻撃をはね返すエネルギーの壁。自分の攻撃をまともに喰らい、怪獣は大爆発をおこして倒れた。
「ひっ…ひるむな!やれーっ!」
「ウォォォォーッ!」
上空に戦闘円盤が、そして星人の兵士達が大挙して出現しスペースアルファに一斉に突撃する。
「スペースビーム…」
「イリュージョン!」
「ソード!」「ロッド!」「クロー!」「ドリルーッ!」
「さぁー、行くよッ!」
それぞれが光の武器を手にしたスペースアルファの分身が迎え撃つ。
5人のスペースアルファは更に様々な能力を駆使して星人軍団を圧倒した。兵士は次々と倒され、上空から襲う円盤もなすすべも無く撃墜されて行く。戦いはこのままスペースアルファの勝利に終わるかと思われた、その時…
「グェアアアアーッ!」
二度目の脱皮を果たし、より強力になって怪獣が蘇った。その口から放たれた凄まじい破壊光線に、スペースアルファは兵士達もろとも爆発の炎に飲み込まれて消えた。
「殺ったか?」
爆発により街の一角は焼け野原となり、そこにスペースアルファの姿は無かった。
「奴め、跡形も無く燃え尽きたのか…まさか?」
そのとき…
「スペースビーム・ディメンション!」
「グエアアアーッ!」
「何っ!」
爆発の瞬間、次元移動で脱出していたスペースアルファは、次元の裂け目から飛び出し怪獣に一撃をくらわせた。
「スペースビーム・ジ・エンド!」
「グェェェェッ」
いかに再生強化能力を持っていても確定した「死」を移されては二度と生き返ることはできない。怪獣は大爆発し跡形もなく消滅した。
「はぁ…はぁ…やったァ…」
生き残った星人たちはもはや勝ち目が無いと判断し母艦に逃げ込んだ。
「おのれスペースアルファ!気に入らんが今回は我々の負けだ…おぼえていろ!」
「おぼえていろ…ですって? じゃあまた来るっていうの?…また街を壊してみんなを苦しめるっていうの?」
「だったら…絶対おぼえない!」
「スペースビーム・アーマー・ウィズ・フェザー!」
「あなたたち…絶対逃がさない!」
「絶対、許さないんだからァ!」
戦いは終わった…んだけど
「どうして?信じられない…私、あんなにいっぱいスゴいことできるようになったのに…」
「なんで服は元に戻せないのよォ~!」
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- 2009/07/26(日) 02:49:03|
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