惡の壺

お待たせ致しました〜。
昨年夏より始めました「第２回　棚卸しリクエスト大会」堂々の？完結です。

前回「ベータとアルファの猟奇な美肌アップ作戦・前編」
〈chanさんから頂いた原案はこちら〉

---

ο「脈に異常はないみたい。効くかどうかわからないけど、ゆっくりかけてあげて」
α「OK」
θ「…わたくしたち、あのコのお尻の肉を食べちゃった、ってことですかしら」
β「いいから手伝えよ」




α「すごい！　傷が治ったわ」


ο「良かった。じゃぁ、温泉につけて…だれか、溺れないように支えてあげて」
β「あぁ、俺が」
θ「病院に連れて行った方がよろしいのかしら」
ο「どうしよぅ…普通の人間じゃないみたいだし、まず携帯電話持ってきてない」
α「ちょ！あれ見て！」


β「何だよ？」
α「ほら、あれ、お尻みたいな山！」
ο「え？」


θ「何ですの、あれ…」
α「お尻の中から、お尻？」


『ぁ…キューティエル！』
β「お前、起きてたのか」
『僕は一体…あ、そうだ、尻尾、尻尾が！』
β「おい、落ち着けよ」

　
ο「ねぇ、ワケを話してくれない？　貴女は誰なの」
『…僕は、デスティエル。あれは、キューティエルだ』
ο「キューティエルって、例の巨大天使のこと？」
『あぁ…あれは、何日か前のこと』
































『キューティエルの命を救えるものは奴に奪われた腕輪の聖水しかない。僕はキューティエルを岩山に隠し、再び奴をおびき寄せるために念波を送って待ち伏せた』


『かすかだけど、キューティエルの胸からこぼれた聖水がここの源泉に流れ込んでいたのか…』
θ「…僕、僕ってこのコなんかイオタとキャラかぶってますわね」
ο「て、それ今言う話じゃない」
『でも、この程度の量じゃキューティエルを救えない…なのに』


『僕は、奴を甘く見てた。まさか手下を闇討ちに差し向けて僕の魔力の源である尻尾を狙わせるなんて…』
θ「いっ…」
α「ぁ…あの、それは…ぇっと…」

π「！　くるよっ!!」


『…奴だ！』




ο「メガミリオン！」
θ「ぇ、お知り合いですの？」
ο「…そうじゃないけど、たしか資料で見たことがあるわ。友好的異星人とも防衛隊の人型兵器とも噂されてた正義の巨大女戦士…でも、侵略者に敗れて肉体を乗っ取られたとか」
『このままじゃ…キューティエルが』
α「大丈夫！　私たちにまかせて！」


『ぇ？』
α「みんな、行くよッ！」
β「おぅ！」
θ「なに仕切ってますのよ」


「スペース・エボリューション！」


「ひゃぁうっ！」
『え…えぇぇーっ？』


β「ぐぅ…みんな…大丈夫か…ぁ」
α「な…何これェ…身体…重ぃ」
『て…お前たちっ！』


『なんか雰囲気似てると思ったら、お前たちだったのか！』
α「あの…えっと、なんていぅか…」
θ「ど…どうして…ちゃんと変身できませんのよ」
ο「それは…やっぱり、食べたからじゃない」


『食べたって…まさか、僕の尻尾食べたの？』
α「あ…ぁの、すごく美味しかったです」
『もぅ、何なんだよお前ら！』
ο「待って、それより…このままだと、みんな…危なくない？」
『ちっ！文句は後だ…お前たち、手をつないで、輪になって！』


π「おゆうぎ？パイだいすきだよ」
ο「パイちゃん、ちょっと黙ってて」
『僕の尻尾がまだお前たちのおなかの中にあるなら、上手くいけば僕の念波に反応して魔力を取り戻せるかもしれない』
θ「上手くいかなかったら、どうなりますの？」
『それは…多分、考えない方がいい』
θ「ちょ！」


『魔　邪　媒　注　念！』
「ひゃぁぁぁぁーっ！」


〈強ク…美シイ…身体…我ガ物ニ…〉


〈ナニ？…〉


β「ぅ…く、みんな無事か？」
ο「えぇ、なんともな…くない？」
α「ふ…ふふっ、やったァ！」


α「スペース・アルファ！」
β「ベータ」
π「パイだよっ」
ο「スペース・オミクロン」
θ「そしてわたくしがスペース・シータ…」
α「スペース・シスターズ！」


『失敗…というか、あいつらの身体で魔力が発動しちゃったか』


α「ぇ…何これ！　尻尾生えてるし！ぇ、ヘビメタ？」
β「て、いま気付いたのかよ」
θ「だいたいなんで貴女が真ん中に立ってますのよ」
α「ぇ…いゃ、なんか私赤いし」
θ「そういう問題ではありませんわっ」
ο「そこ！もめてる場合じゃない、来るっ！」


θ「え？きゃあぁーっ！」


ο「はっ！」
β「おらぁ！」
〈グヌッ！〉


α「行くよッ！　スペース・ビーム！」
〈グァアアーッ〉


α「うわっ、何これ、凄い！」
β「ああ、身体が軽い。どうやらあいつの魔力は俺達にプラスに働いたみたいだな」


〈肉体ノ10％ヲ損傷…オノレ…〉


〈オノレ貴様ラ…許サヌ！〉
β「うぉっ！」


〈死ネェ！〉
β「パイ、頼む！」
π「いいよっ！　すぺーすびーむ・ばっきゅぅ〜む！」


π「ぷひゃぁ〜」
β「くらえっ！スペースビーム・フリーズ！」
〈グゥッ！〉


〈絶対零度…以下？…アリ得ン！…シマッタ足ガ…〉
θ「チャンスにも程がありますわっ！」


θ「悪夢の二文字とともに、おのれの身の程を知りなさい！　今っ！必殺の！」


θ「スペースビーム・ドリル・スペリアルVerーッ！」




〈クッ！〉


θ「ちょ…ひゃあーっ！」
〈オノレ…コノ場ハ撤退…〉


ο「どうせ斬るんならさぁ…」
〈何ッ〉


ο「こっちにしてくれない？　スペースビーム・リング！」
〈グゥオオオォーッ！〉


『やった！』


『ひゃっ！』


『何？…』
β「今さらだし、戻れるかどうか知らないけど…先っぽくらいなら、喰ってもいいぞ」


β「あの…さっきは、…ゴメンな」


『…うん』


〈コノ惑星ニ…アレ程ノ戦士ガイタトハ…戦略ノ変更ガ必要…〉


〈コノ肉体ハ最早使イ物ニナラナイ…廃棄処分…〉


〈探シ…手ニ入レルノダ…ヨリ強ク…ヨリ美シイ肉体ヲ…〉


「んぅ…」
『あ！』


『気がついた？　キューティエル、良かった』
「デス…ティエル？」


『来て、みんなと温泉で遊ぼうよ！』


β「自由に変身解除できるのはいいが、尻尾はそのままなんだな…」
π「パイはしっぽすきだよ、すごいかわいいよしっぽ」
ο「さすがにこれって…不便じゃない？」
θ「そういえば、わたくしがイータから聞いた話ではここからリンクしている異空間のひとつに怪人に改造された女性を元に戻す力を持つKENTAというヒーローがいらっしゃるという伝説が…」
α「えぇーッ、伝説はもうコリゴリだょ〜」


α「ちゃん、ちゃん」
ο「ぃや、オチてない、それ絶対オチてないから」

1. 2013/03/17(日) 23:16:06|
2. その他習作・連作
3. | トラックバック:0
4. | コメント:6

お疲れ様、そしてどうもありがとう。
シスターズの裸体が見られてとてもうれしいです。
これから仕事なので、簡潔にお礼を書くことにします。

1. 2013/03/18(月) 00:59:41 |
2. URL |
3. chan #P78IFekY
4. [ 編集 ]

拝見しました。
まさか悪堕ち風の姿で堕ちていないとは…個人的には萌えです。
キューティエルとデスティエルの苦肉の策が温泉の正体と言うのもさることながらやはり黒メガミリオン…
袋だたきの果てに破棄されると言うのは悲劇ですけどこれもどうなるかですね。
そしてオチは…まあほのぼのと言う事ですけどもしあのＫＥＮＴＡの所に行ったらあの面々今度はどんなパワーアップをする事になるのか（笑）

改めましてchanさんのアイデアとＭＦＪさんの長きにわたる創作のコラボに感謝です。
ＭＦＪさん、リク企画お疲れさまでした。

パラレルは今回で一区切りと言う事ですけどまた機会があればさらに苛烈になる本編の息抜きとしてお待ちしております。

1. 2013/03/18(月) 20:58:07 |
2. URL |
3. ＴＫＭＥ #/k8K4ErU
4. [ 編集 ]

chanさん、リクエストありがとうございました。あれもこれもと詰め込みすぎて完成が遅れましたが、お楽しみ頂けたなら苦労した甲斐があります。
自分の好みもあってシスターズの人間バージョンはあまりリアルじゃないアニメフィギュア系というかマネキン人形っぽい感じで仕上げていますが、今回のようにメインで使うならテクスチャぐらいはもう少しちゃんと作れば良かったかもとか今さらながら思いましたw
しかしキャラの扱いは平等にしたつもりなんですが、見返すとメインのはずのベータがあまり目立たない脇を固めるポジションに収まってしまってますね（汗

1. 2013/03/19(火) 01:00:01 |
2. URL |
3. MFJ #MSsD658o
4. [ 編集 ]

ＴＫＭＥさん、いつもご覧頂きありがとうございます。
chanさんの原案がオチはお任せだったので、番外編ということもあって取り返しのつかない状態にしてみました。なんか魔属化してもシスターズはいつものノリですがw　メガミリオンはもともと敵キャラ用の試作品から派生した有り合わせのパーツの寄せ集めなので、自分のオリジナルヒロインとして扱うのに少し抵抗がある、というかイマイチ思い入れの薄いキャラなのですが、せっかくピックアップの機会を頂いたので思い残しの無いようバラさせて頂きました（外道w

　長くも楽しい回り道でしたが、次はちょっと気合いを入れて本来の路線に戻ろうと考えております。やっぱり何らかの形で自作品を宣伝する方法を考えた方がいいのかなぁw

1. 2013/03/19(火) 01:26:12 |
2. URL |
3. MFJ #MSsD658o
4. [ 編集 ]

出遅れちゃってお恥ずかしいんですけど・・・(^^ゞ
まずは完結おめでとうございますｗ　いやー、笑いましたねｗ　面白かったです(^.^)

普段はやられるのが見せ場？のシスターズたちが、強さを見せて活躍するのって、けっこう楽しかったりしますｗ
悪魔バージョンの姿も細かいところまで工夫が利いてますし、その姿のまま終わるってのもｗ、斬新でした(^.^)
最後のひとコマは思わず吹いちゃいましたよｗ
オミクロンのツッコミがところどころで見事に炸裂してましたねｗ　やはり笑いはツッコミの腕次第だというのを再確認しました（え、見るべきところが違う？ｗ）

1. 2013/03/28(木) 14:35:57 |
2. URL |
3. 草宗 #-
4. [ 編集 ]

草宗さん、リクエスト募集が昨年6月、7月から制作開始ですから足掛け９ヶ月もかかってますねw　特に今回の前後編は難産でした。比較的他の方の作品よりマンガ寄りにディフォルメしているとはいえ「人間の女性」に不自然にならないよう芝居をつけるのは大変ですw
キャラが多いことからシスターズは外見も性格もわりと極端にしてそれぞれの差別化を狙っていますが、面白いもので出番が増えてくるとそれまで隠れてた一面が表に出てくるものなんですね。オミクロンが話をサクサク進めるのにこんなに重宝するとは思いませんでしたw
今回はchanさんの原案に負けないようにもう考えつく限りのネタをつめこんだのでクスリとでも笑ってもらえれば本望なんですが、客観的に考えて普通リョナサイト覗いてコント見せられたらそりゃリアクションに困って反響も集まらんわなぁ、と（汗

1. 2013/03/29(金) 01:27:26 |
2. URL |
3. MFJ #MSsD658o
4. [ 編集 ]