惡の壺

θ「みなさまごきげんよう。お待たせにも程がありましたけど、いよいよ真打ちの登場ですわっ、今回のリクエストはわたくしに頂きました」
μ「あー、『たまにはお嬢が強敵と戦ってるところも見たいです』ってリクエストやな」
θ「たまには…って何ですのよ、わたくし自分の華々しい戦果を自慢する趣味はありませんけど公開されたエピソードだけでも我ながら思い返せば大活躍にも程がありますことよ。だいたいあのゼロットスにトドメをさしたのも…」
μ「あれ凍っとったがな」
θ「と、とにかく、今回はリクエストにお応えして、次に出た怪獣は私がお相手いたしますわ。どんな敵だろうと速効ぶちのめしてさしあげますわよ」
β「て、大丈夫かよ」
γ「ま、まぁ大丈夫ですよ。ほら、ゼータさんとイータさんが付いてるんだし」
β「たしかに戦力的には２人の方がメインだしな…」
μ「ていうかあの２人だけでやった方が早いがな」
θ「なっ！」


θ「聞き捨てなりませんわね！わかりましたわ。それなら今回の戦闘はわたくし一人にまかせて頂きます。どなたも一切の手出しは無用ですわ」
ζ「お嬢、それはさすがに危険、じゃないかな…どんな敵が来るかわからないんだし」
θ「おだまりなさいゼータ、わたくしに二言はありませんわ。もし手出しをすれば貴女だろうと絶…一週間くらい口を聞きませんことよ！」
μ「絶交ちがうんや…それはええけどリクエストの『本編では見られない様なドリルの種類が炸裂』はどないすんのん」
θ「え…それはまぁ、そのうち…」
ι「…参考になるかどうかは解らないけど…」


ι「アナタのオリジナル…先代にあたるスペースシータは、右手だけじゃなくていろんな所からドリルを発生させることができた」
θ「それですわっ！」
γ「あの…たしかオリジナルと私たちの能力にはかなり開きがあるって」
θ「失敬ですわね、そんなもの、ご先祖さまに出来てわたくしに出来ない筈がありませんわ」
μ「またかいな…その自信てどっからわいてくんねん」
η「す、すみません！　街に怪獣が出現しました」
θ「さっそく来ましたわね！　どんな奴ですの？　弱そう？」


η「三日月怪獣ギガクレッセントです、迎撃に出動した防衛隊は…全滅」
θ「…はは…ど、どんな凄いのが出て来るかと思ったら…わたくしの相手には役不足にも程がありますわ」
ζ「お嬢、その使い方ある意味正しい、かな」
μ「まぁそんだけ言うんやったら手は出さへんけど骨くらいは拾ったるわ」

---

「さぁ、まいりますわよ、スペース・シ…」


『グエアアアアーッ！』
「ひぁッ！　…ちょ、貴方、卑怯にも程がありますわよっ！」


「もぅっ！　スペースビーム・ドリルぅーっ！」


『グアオオオオーッ』
「っ！　わたくしのドリルを…ばかに…しないで…」


「いただきますわーっ！」
『グエッ！』
「チャンス！　必殺！　ニュースペースビームドリルっ！」


「…て、短っ」


『グェアアアーッ！』
「きゃぁーっ！」


「ひぅっ…い…痛ぅっ…ひっ！」


『グゥルルルル…』
「え…ちょっ…」


『ギィィアアアアアーッ』
「ひぁっ！　や、やめっ…い、嫌ぁっ」


「は…離しぇ…あ、ドリルッ！スペースビームドリルッ」
『グギギギギィ…』
「ひっ…手が…離してっ…やだ！ドリルッ！ドリルッ！ドリルッ！」


「ドリルぅぅーッ！」
『ギッ!?　グェアアアアアアーッ！』


『ヒギァァァーッ』
「ぇ…うそ…ぁは、や…やりましたわーっ！　わたくしッ！開眼！新技っ！　名付けて…えっと、ニュー・スペースビーム・ヘァードリルですわっ！」


「って…ちょっ！止まって！止まっていただけま…ひゃぁっ！」


「ちょ…これ、どうやったら止まりますのよーっ」
『グォアアアアーッ！』
「え？」


「きゃあああーっ！」


「うそっ…な、なんですのよこれ、物騒にも程がありますわっ」
『グルルル…』


『グァァァーッ』
「い…嫌あああああぁぁーっ！」


「…ぇ」


『ヒギャァァァーッ！』
「え、な、どうなってますのょ…」


「…さては…自分のブーメランで自爆しましたわねっ！　自作自演にも程がありますわっ」
『ヒギィィィ』
「っと、逃がしませんわよ！」


「断罪の二文字と共に、永遠の眠りにつきなさい！　今っ！　更なる必殺のっ！」


「スペースビーム・ドリル・真空飛び膝ダブルニードロップぅーっ！」


『グォワァーッ！』
「え！　ウソ、ちょ…待っ」








「……ぇ…勝ちました…の…？…ぁ！」


「ゼータ！　イータ！」


η「ひっ！すみ…」
ζ「しっ！」

θ「２人とも聞こえてますわね、すぐパーティの用意をお願いしますわっ　今夜は盛大に祝いますわよ、わたくしたちの勝利を、祝宴にも程がありますわっ」





θ「…それで、わたくしなりに考えてみましたんですけど、おそらく気流の関係だと思いますのね。わたくしのドリルのエネルギーで起きた一時的な突風が怪獣に向かって」
γ「でもその理論だとシッポをへし曲げるほどの風はおこらないんじゃ…」
θ「なんですの、それならどう説明するつもりですのよ…」

η「…もしかして、最後まで私たちに気付いてなかったんじゃ…」
ζ「まぁ、それはそれでお嬢らしい、かな…」

1. 2012/10/10(水) 00:02:30|
2. スペースシスターズ
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4. | コメント:7

拝見しました。
何か色々な意味でお嬢らしいと言うか…
オリジナルシータに比べると確かに色々ハチャメチャとな感じがしますね。
でも色々な所からドリルを出すと言うのはなかなかです。
改めてお付き二人が影で頑張っていると言うのがほほえましいと言う感じですね。
只この場合本当に二人抜きで勝つのが「退場フラグ」に思えるのは自分だけでしょうか？（冷や汗）

とにもかくにも今回もいいイラストをありがとうございます。

1. 2012/10/11(木) 06:52:12 |
2. URL |
3. ＴＫＭＥ #/k8K4ErU
4. [ 編集 ]

「短っ！」で思わず吹いてしまいましたｗ
髪にドリルが出現するところなど、ズッコケぶりが素晴らしいですねｗ　いや～、さすがの安定感ですｗ

ハードリョナ好きではありますが、個人的にはお嬢のようなキャラはこういう展開が好きですね(^.^)
とはいえ、いつか壮絶なラストが待っているんでしょうが・・・案外生き残ったりしてｗ

1. 2012/10/11(木) 17:37:57 |
2. URL |
3. 草宗 #-
4. [ 編集 ]

ＴＫＭＥさん、自分でもなんとなく予想通りの展開すぎるかなと思いつつも、お嬢が脳内で動くままにまとめてしまいました（汗
もしかしたら面白がられるよりウザがられてるかも…と不安になることもありますが、シータみたいな空気の読めないにぎやかし役のキャラはお話づくりには重宝しますね。出番が増えるほどヒロピンからどんどん離れて行くのがなんですがw
ちなみに今回は番外編ですが本筋でいうと９話のラストから10話のプロローグの間、敵味方含めて全員の関係が落ち着いていた時期をイメージしてます（最終的にフレームから外しましたが、まだパイもいる時期）10話の月の戦いを経て今後はどんどん均衡がくずれていきますので、お嬢の心情や立ち位置みたいなものも最後まできっちり描ければ、と思っております

1. 2012/10/11(木) 22:29:15 |
2. URL |
3. MFJ #MSsD658o
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草宗さん、控えめながら胸も髪の毛もバッサリ斬られてるしお嬢としては結構なピンチ描写のはずなんですけどねw　どうにも緊迫感が（汗
実は髪の毛ドリルは初期の没案の再利用でして、この髪型をチョイスしたのもそのためだったりするのですがテール部分の固定がやりにくいフィギュアだったので断念、結果ドリルの右手と髪がよく被ってしまうのは失敗だったなーと…今ではそういうバランスの悪さも含めてシータのキャラなんだと割り切ってますがw

1. 2012/10/11(木) 22:47:46 |
2. URL |
3. MFJ #MSsD658o
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Heh...that is so cute. θ being help while thinking she did it all is really funny. I wonder what would happen to her in a real fight? But, still, it's great to see the characters have fun and not be taken over by the very serious storyline. Alright, let's keep enjoying the Space Sisters world, WOO!


あわや...とてもかわいいです。 θ、彼女はそれをすべてが本当に面白いですやったと思いながら助けている。私が本当の戦いの中で彼女はどうなるのだろうか？しかし、それでも、それは文字が楽しいし、非常に深刻なストーリーに引き継がれません見て素晴らしいことだ。さてさて、WOO、スペースシスターズの世界を楽しんでおきましょう！

1. 2012/10/15(月) 16:39:17 |
2. URL |
3. Pira #-
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Thank you for Ms. Pira and the comment.
I think that a comical element is important along with a battle or the pinch in story of super heroine.
I made it very happily this time.
Although Space Sita is the comedienne with conceit and an intense misapprehension, but I must don't forget a point of her caring about her friends and observing justice.

Now I'm making two stories of request left.
And after making them, Space Sisters' series is due to be resumed.
Probably the 13th episode will be able to be exhibited at December or next January.
Although it took no less than five years, since I do my best towards a last part, please enjoy my works and cheer for me.

Thank you very much.

1. 2012/10/16(火) 14:17:43 |
2. URL |
3. MFJ #MSsD658o
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WOW! 5 years already?!? It's amazing how much time flies! I am so glad you never gave up on this and is still enjoying using those characters.

So the Space Sister's story is not finished yet...? How interesting. I had thought it was over and this is why your making side stories now. Keep it up!

ワウ！5年すでに！？それは驚くべきことだどのくらいの時間が飛ぶ！私はあなたがこれをあきらめず、まだそれらの文字を使用して楽しんでいることがとても嬉しいです。

だから宇宙の姉妹の物語はまだ終わっていない...？なんと興味深い私はそれが終わったと思っていたとあなたは今サイドストーリーを作る理由です。頑張れ！

1. 2012/10/18(木) 04:26:52 |
2. URL |
3. Pira #-
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